企業BtoCサイト賞 優秀賞
新千歳空港Webサイト(北海道エアポート)
北海道エアポート株式会社
https://www.hokkaido-airports.com/ja/new-chitose/
当社は新千歳空港を含む北海道7空港を一体運営する会社として2019年に設立されました。これまで別の組織であった7空港の社員のマインドをコロナ禍で一つにすることは容易でない状況でしたが、少しでも一体感を持って会社を前進させるために推進したのがWebサイトリニューアルプロジェクトでした。
空港Webサイトは当社のみならず、航空会社、入居テナントから各交通事業者に至るまで関係者が多岐にわたるため、それぞれがより高い次元で納得できるサイトとなるようカタチやデザインだけに留まらず、お客様の利便性である顧客体験価値の向上に向けた上流工程から徹底的にこだわりました。
>顧客体験価値の分析
空港利用者を「トラベラー」「ビジネス」「空港への来訪を目的とするエアポートユーザー」など顧客層のクラスターに分類し、当社空港の利用者に対してインタビューを実施。旅マエである旅先選びや北海道に訪れる動機に始まり、情報収集手段や旅行中の心情、大雪でのイレギュラー時に困ったことや行動したことまでを丁寧に聞き取りクラスターごとの行動体験シーンを図式化したユーザーストーリー図を作成。空港Webサイトとして価値が提供できる場面を抽出しました。
>コンセプトの策定
その中で生まれたコンセプトが「価値ある情報を見やすくわかりやすく」でした。
SNSなど個人での情報発信があふれる今の社会に対し、公式としてより信頼できる情報をタイムリーに提供し、お客様にとって価値あるサイトに仕上げたいという思いがこのコンセプトに込められています。
このコンセプトのもと、新たな機能やディレクトリ構造を策定したほか、近年大雪により空港で足止めされるお客様が多数出たことなども踏まえ、早期の情報提供を企図した運航状況のお知らせ機能を実装しました。
また、今後も増加が想定される海外のお客様への情報提供も見据え、翻訳機能にはAI自動翻訳を導入し翻訳対象ページを追加。今後の言語数の増加にも柔軟に対応できるようにしています。
また、これまで人の手で入力していた膨大な国内線時刻表についても外部の時刻表データとAPI連携することにより自動化し、社員の運用負荷軽減も実現しました。
>デザイン
顧客体験価値の分析から「空港で楽しく過ごす」ことがより良い顧客体験につながると分かったため、映画館や温泉など楽しく過ごすためのコンテンツにも触れやすい設計にデザイン。さらに新千歳空港をハブとした広大な北海道の観光地や他空港へのアクセス方法をイラストでわかりやすく展開。世界の観光客を魅了し、北海道各地への旅行意欲を喚起することを意識してデザインしました。
当社では2025年度中をめどに残る6空港Webサイトも同じコンセプトのもとにリニューアルする予定で、7空港の相乗効果を生かしながらWebサイトをより価値のあるものにしていく計画です。