2023年12月7日、東京、白金台の八芳園にて、「Webグランプリ」の贈賞式が行われました。今回で第11回となったWebグランプリ。このページでは「Web人部門」の贈賞の様子をお伝えいたします。
贈賞に先立ちまして、Webグランプリ Web人賞選考委員会を代表して、株式会社コンセント 長谷川 敦士 様より審査経過をご報告いただきました。
いよいよWeb人部門の贈賞です。
今年のWeb人部門は、 Web人賞5名、Web人大賞1名の受賞です。
Web人賞を受賞されたのは以下の方々です。
贈賞の際には、受賞者の皆さまからお言葉を頂戴いたしました。
一般社団法人渋谷未来デザイン
長田 新子 様
一般社団法人渋谷未来デザインの長田と申します。
本日はこのようなすばらしい賞をいただき本当に感謝を申し上げます。先ほど少し説明もありましたけれども、2018年にオープンイノベーションを推進するということで、渋谷区が立ち上げた団体に初期からおります。特にコロナで多くの人が集う渋谷からまったく人がいなくなったということを経験し、そこからデジタルとかテクノロジーの力を使って、この街の魅力をどのように発信したらいいのかということを、ずっとチーム、それから行政、あと街にいる人たちと考えてきました。その中でいくつか、まちづくりの中に、革新的な形で企業、あるいはクリエイターの方と一緒に進めてきたというのが、本日の賞につながっているのかなと思っております。マーケターのキャリアはずっとやっているのですけれども、こういうものをもっと街にいろいろな形で活かせるのではないかということで、私自身思っていますので、そういう人たちも増やしていきたいなということは今後思っていますので、もし何か一緒にできる、興味あるということであれば、ぜひお声がけいただければいいなと思っております。このような賞をいただきまして、本当にありがとうございます。
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ
森永 真弓 様
博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所で研究員をしております、森永と申します。
私は3つ、苦手なことがございまして、自己紹介と、何か一言と、そして立食パーティーということで、もう今日は3つ全部揃ってどうしたことかと思って。先ほどの紹介文も、これ本当に私のことなのかなと思って聞いておりました次第です。それで私はそのような性格なのですけれども、インターネットの非同期コミュニケーションとか、さまざまなインターフェースを通じて、今は自分の人生というか、いろいろなものが救われたなと思っています。昨今インターネットはいろいろな悪い話が出てきていますけれども、私はこれからも楽しいインターネット、みんなを救うインターネットというのを通じて、それを楽しむユーザーの姿をいろいろなところに紹介したり、また研究したりということを引き続きやっていきたいと思います。私のマーケター人生を振り返りますと、実は25年30年くらい前から始まっておりまして、今は非常にウェブ、デジタルマーケティングは専門性が高く、いろいろな経験ができなくなっている中、非常に時の運を掴んだというか、幸運なことにさまざまな体験をさせていただきました。それを通じて先ほどご紹介いただいた書籍にもつながっております。ありがたいことに、新入社員向けの研修の教科書に採用していただいたりもしております。そういったことを通じて、インターネットをより良く楽しいものにしていくことをこれからも続けていきたいと思います。この度は、評価していただきどうもありがとうございました。
株式会社博報堂
山本 京輔 様
ご紹介いただきました博報堂の山本と申します。
また博報堂及びクチコミマーケティング協会というところでも活動させていただいております。この度はこんなスポットライトが当たるようなところに来るということになるとは思わなかったのでかなりびびっているのですが、主催者の皆さま、審査委員の皆さま、本当にありがとうございました。そしてもう1人、どうしてもお礼を言わなきゃいけないなと思っているのですが、私の前に挨拶したこちらの森永ですが、同じクチコミマーケティング協会で活動していますが、2009年に当時私は現場のPR職を離れて、今のコンプライアンスをみるセクションに来たのですが、そのときに森永に声をかけてもらって、ステルスマーケティングの話がある、WOMJガイドラインというものがあると。それでそこに巻き込まれて……ごめんなさい、誘っていただいて今に至っておりまして、ステルスマーケティングの話を今回のようにするということになっております。いろいろなところでお話をしているのですが、私は消費者庁のステマ規制の運用基準が非常に難解だったりするので、いつもチューハイと焼き鳥の話で説明をしているのですが、もしも皆さまもご興味があれば、今からスマホとかで「ステマ チューハイ 焼き鳥」で検索していただけますと、私の記事がいろいろと出てくると思いますので、ご興味のある方は見ていただければと思います。本日は大変ありがとうございました。
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
屋代 陽平 様
※屋代様は当日、ご都合により欠席でした。
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
山本 秀哉 様
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントの山本と申します。
この度はこのような栄えある賞をいただき誠に感謝申し上げます。YOASOBIは、2019年にメンバーのAyaseとikuraと、今日ここには来ていないですが、会社の同期の屋代という人間と、4人で立ち上げをして、「夜に駆ける」という楽曲をインターネットにあげたところからスタートしております。そこから4年くらい経ちまして、今年は「アイドル」という楽曲がよりYOASOBIというアーティストの名前を多くの人に知ってもらうきっかけになった楽曲になったかなと思っております。海外で最近はフェスなどにも出演する機会も多いのですけれども、結構僕らも初めて行く場所ではあるのですが、そういったところでも全然まだ会ったこともない人が、熱狂して、一緒に歌って一緒に踊ってくれたりする姿を見ると、ウェブやSNSの力というのを日々感じる次第でございます。音楽業界、エンタメの業界で働く人間としても、このようにグローバルで日本のカルチャーみたいなものを知っていただけるということは嬉しいことでもありますし、こういった賞を励みに、これからも尽力していきたいなと思っております。この度はありがとうございました。
そして、Web人大賞の贈賞です。
見事Web人大賞を受賞されたのは
パナソニック コネクト株式会社
山口 有希子 様
皆さん、本日はこのような栄えある賞をいただきましてありがとうございます。
振り返れば、マーケターとして、先ほど25年という話がありましたけれども、30年近くやっております。その中で、手法がどんどん変わって、特にデジタルになってから本当に複雑になって、なかなか全部を、いろいろなマーケティングの手法を理解することが難しいという状況の中、私は本当にこのデジタルマーケティングの業界のいろいろな知見を持った方々に救われて、学ばせていただいて、その学んだ知見を、また会社の中でいろいろなことを実践させていただいて、今はパナソニック コネクトのCMOとして、企業変革をドライブするためのマーケティングチームをリードさせていただいています。これも本当に会社の中の素敵な仲間たち、社員、同僚、そして、社長も含め、いろいろな方がサポートしていただいているからだと思います。外の知見をもとに、社内でそれを実践する、その中でできた成果、これを改めて私の方でも、私のチームでもできるだけ皆さんに共有することによって、この日本の中でのマーケティングのレベルが上がっていけばいいなと心から思っています。せっかくの受賞の機会なので、一つ皆さんにお伝えしたいことがあります。それは私が本当にこの8年ほど、力を入れて取り組んでいること、これはデジタル広告の健全化です。デジタルマーケティングの業界に救われてきた私だからこそ、やはり、この業界が健全であることっていうことは、本当に切望していることなのですが、残念ながら、日本においてデジタル広告の詐欺は年間で1300億円以上、そしてその発生の割合は、世界平均の2倍以上、日本はそのターゲットとなっている、狩り場となっていると言われています。こういう問題に関しては、広告主だけではなく、業界団体すべてが連携して、挑まないと解決しない問題だと思っています。今、日本アドバタイザーズ協会 デジタルメディア委員会 委員長として、経産省も含めて連携してこの問題に挑んでおりますが、せっかくこの大賞いただいたというこの機会に、皆さん、この問題に関しても改めて注目していただいて、自社の中でどういうアクションをしなければいけないかということを考えるきっかけになっていただければ、大変嬉しいと思います。本日は、ありがとうございます。
今年も、デジタルを活用して社会全体への貢献に寄与し、活躍された皆さまの受賞となりました。
そして最後に、デジタルマーケティング研究機構 副代表幹事 西田 健より、閉会のご挨拶をさせていただきました。
本日はご多忙の中、Webグランプリの贈賞式においでいただき、誠にありがとうございます。
そして受賞の皆さま、おめでとうございます。このWebグランプリ、特に企業グランプリ部門は、企業ウェブに携わる者自らが参加し、相互に審査するウェブ関係者によるウェブ関係者のための賞ということで、またWeb人賞は、ウェブが幅広く活用される社会において大きく活躍された方に贈られる賞であります。今回も素晴らしいウェブサイト、そして社会や世の中を大きく変革するような多大な活躍をされた方々がこのWebグランプリでノミネート、表彰されて、当デジタルマーケティング研究機構としてもウェブ業界の発展に微力ながら寄与できたものと確信しております。今回受賞、そしてエントリーされた各社の皆さまも、このWebグランプリに参加して得た経験、知見、成果、フィードバックをもとに、今後の日々の業務に生かしていただければ幸いでございます。これをもちまして、日本アドバタイザーズ協会 デジタルマーケティング研究機構主催、第11回Webグランプリ贈賞式を閉会いたします。受賞された皆さま、本当におめでとうございます。
Web人部門の贈賞のレポートは以上となります。
受賞者の皆さま、おめでとうございます。ご参加いただき、誠にありがとうございました。
ただいまご紹介にあずかりました私、Web人賞選考委員を務めております、株式会社コンセントの長谷川敦士と申します。 私の方から、本年度のWeb人部門の選考内容につきまして、審査経過を共有させていただきます。
このWeb人賞といいますのは、人にフォーカスをしている賞です。 優れたウェブサイトやプロモーション、デジタルマーケティングなど、ウェブ社会の発展に貢献してきた人に授与されており、前身となりますWebクリエーションアウォードから数えますと、今年で21回を迎える賞となります。私自身も2012年に受賞させていただいております。本年度はWeb人大賞が1名、Web人賞が5名となりました。早速、内容について報告をさせていただきます。本年度Web人大賞を受賞されましたのは、パナソニック コネクト株式会社 山口 有希子氏です。山口氏は25年にわたってマーケティング職に従事し、そのキャリアを通じて日本企業にマーケティングを根づかせる活動に尽力をされてきました。近年では、氏がCMOを務めるパナソニック コネクト社にパーパス経営をインストールし、それを業界全体へ推進するための啓発活動を行われています。氏の業界全体を先に進めようとするこれまでの活動と実績に敬意を表し、今回の受賞とさせていただきます。Web人賞を受賞されました、一般社団法人渋谷未来デザイン 長田 新子氏は、自身のマーケターとしてのバックグラウンドを用いて、イベント、情報発信を含め、プロジェクトを多様なメンバーで組成し、多くの人を巻き込んだイノベーティブな渋谷のまちづくりを推進されています。2020年には、バーチャル渋谷を立ち上げ、今年はリアルな街に新たな体験を拡張する世界初の都市型XRスポーツ「AIR RACE X」を開催し、レースが不可能な渋谷にて、拡張現実を通じて、レースを実現することに挑戦されています。また、マーケターキャリア協会 理事としてキャリア支援事業を行ったり、Metaverse Japan 代表理事としても今年はラボを立ち上げ、大学企業と研究活動をスタートされています。さらにシブヤ・スマートシティ推進機構にて、データを活用したまちづくりの推進や、シビック・クリエイティブ・ベース東京での運営委員として、アートとデジタルテクノロジーで人々の創造性を社会に発揮するための活動を行うなど、これまでの活動と実績により今回の受賞となります。Web人賞を受賞されました、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ 森永 真弓氏はデジタルマーケティング、ネット広告、インターネットカルチャーの分野で初期から深く関与し、多岐にわたる提言を続けていらっしゃいます。2022年には「欲望で捉えるデジタルマーケティング史」という影響力のある書籍を出版し、広範な注目を集めています。さらに、イベントや番組への出演を通じて、生活者研究の視点から、新しいパラダイムやシステムをわかりやすく伝え、ビジネス界に影響を与えてきました。これらの著しい成果が氏のWeb人賞受賞につながっています。Web人賞を受賞されました、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントの屋代 陽平氏、山本 秀哉氏は、現在はYOASOBIのプロデューサーとしてあまりにも有名です。そのYOASOBIが誕生するきっかけとなりました、monogatary.com(モノガタリードットコム)という小説の投稿サイト、これは小説を投稿するサイトというより、コンテンツに対して熱量をともにするためのエンタメサイトというべきもので、ユーザーのコミュニティがどうしたら盛り上がるのかを把握なさっていたのだと思います。デビュー曲「夜に駆ける」は、発表まもなくコロナ禍となってしまいますが、その中でもファンを飽きさせない熱量を高める施策をチャレンジされたことは、特筆すべきことです。これは後に「アイドル」でのBillboard The Global Excl. U.S.の1位獲得という栄光にもつながっていると思います。この成果により今回の受賞となりました。Web人賞を受賞されました、株式会社博報堂 山本 京輔氏は、博報堂ビジネスコンプライアンス局に所属する傍ら、消費者庁のステルスマーケティングに関する検討会の委員として活動されました。また、一般社団法人クチコミマーケティング協会 副理事長として、2023年10月からのいわゆる景表法のステマ規制の施行開始にあたり、JAAやJIAAを始め、さまざまな講演活動や解説セミナーなどを通じて消費者庁のステマ規制の告示内容の解説、企業担当者の理解促進に努められています。また、2023年6月のWOMJガイドラインの改定にも尽力され、同10月からの運用開始を主導されました。これら山本氏の功績により、企業の広告担当者、デジタル・ウェブ担当者のステルスマーケティング撲滅への正しい理解が進み、業界の健全化に大きく貢献されたことが評価され、今回の受賞となりました。本年度は、デジタルマーケティングの広がりを感じさせる、幅広い領域で活動される方への贈賞となりました。以上、審査経過の報告とさせていただきます。 受賞者の皆さま、おめでとうございます。