Webグランプリ

第7回Webグランプリ「Web人部門」贈賞式レポート

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2019年12月5日、東京、白金台の八芳園にて、「Webグランプリ」の贈賞式が行なわれました。
今回で第7回となったWebグランプリ。このページでは「Web人部門」の贈賞の様子をお伝えいたします。

贈賞に先立ち、Webグランプリ Web人賞選考委員会を代表して、シックス・アパート株式会社 取締役 CTO 平田大治様より審査経過をご報告させていただきました。

皆様こんにちは。シックスアパートの平田と申します。
選考委員を代表いたしましてご挨拶と選考の講評についてご報告の方をさせていただきたいと思います。

このWebグランプリ Web人部門は広告業界でよく表彰の対象にされるようなクリエイティブやキャンペーンやWebサイト自体ではなくて、この業界に限らず人にフォーカスをして関わっている方本人に送らせていただくという、とてもユニークな賞でございます。

この前身となるWebクリエーションアウォードから数えて17回目となります。
選考委員は過去の受賞者の中から数名が務めさせていただいております。
今年も選考委員の中から、非常に熱い議論が行われまして、そこに基づく推薦を行わせていただきまして、その後Web広告研究会の幹事会の選考によって今回の受賞をされた方々が決定いたしました。

昨今スマートフォンがとても浸透しまして日々インターネットを使わないで生活することは考えづらいほど普及していますけども、ネットは決して特別なものではなくて日常の中に深く浸透して、メディアというものを、もはやリアルとかデジタルとか区別するのは相応しくないような時代が来ていると思います。

今回大賞を受賞されました青木耕平さんはクラシコムの代表取締役として皆様ご存知と思います。「北欧、暮らしの道具店」を開設され、またオウンドメディアというものが、まだまだブームになる前から先駆けとしてネットショップとメディアが両立されるこの現在のスタイルを確立されて、さらに熱狂的なファンを持つ独自のポジションを築かれました。
またソーシャルメディアなども積極的な活用を続けていらっしゃいまして、新しいことへの積極的な挑戦を続けていらっしゃることが高く評価されて、今回の受賞となっております。

またネットの利用というものは本当に若い人からお年寄りまで幅広く広がっていく中、このネットの世界にも様々な問題点というものは見受けられるようになってきました。
デマや流言といったものはネットの世界に限ったものではございませんけども、特に効率的に情報が伝わる手段であるネットでは負の側面も拡散されやすく、それだけに法的にまた倫理的に問題のある広告、それからコンテンツの流通というものが非常に多くなってきております。
信頼性を高めてネットをより良い環境に保つ活動というものはより大切なものになってきていると思います。

今回、Web人 of the yearを受賞されました蔵重龍さんは「ネット広告の闇」と題しまして、
海賊版サイトやアドフラウド、フェイク広告、やらせレビュー、ソーシャルメディアにおけるインフルエンサーの水増しなどの様々な一般の方々にも影響を与えるようないわゆる不正ですね、
そういったような問題につきまして「クローズアップ現代プラス」の取材などを通されて問題点やその実態を明らかにし、また複雑な不正のしくみを番組やウェブサイトで分かりやすく啓発されています。
このことはネットの健全化に大きく寄与しているんではないかなと高く評価いたしまして今回の受賞となっております。

また今回Web人賞を受賞された他の皆様、緒方恵さん、音部大輔さん、坂井康文さん、西口一希さん、庭山一郎さん、廣澤 祐さん、村岡慎太郎さん、いずれも素晴らしい功績を上げた方々でございます。
個別の講評は省略させていただきたいと思いますが、今年の受賞者は皆さんWebの可能性を広げる積極的な活用をこれまでも推し進めてWebの健全な発展に寄与した方々ではないかなと思います。
特にUXやマーケティングの分野、また不正対策、信頼性の向上といった今直面している課題に寄与されている方々であると思います。

皆様が今後もより健全なネット社会のけん引役となって後進の道標となる事を選考委員一同期待しております。
受賞者の皆様、改めましておめでとうございました。

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いよいよWeb人部門の贈賞です。

Web人部門のプレゼンターは、Web広告研究会を代表し、中村俊之代表幹事より贈賞させていただきました。

今年のWeb人部門は、 Web人賞 7名、Web人 of the year 1名、Web人大賞 1名の受賞です。

まずはWeb人賞の贈賞です。

株式会社中川政七商店
緒方 恵様

株式会社クー・マーケティング・カンパニー 
音部 大輔様

サントリーマーケティング&コマース株式会社 
坂井 康文様

株式会社Strategy Partners
西口 一希様

シンフォニーマーケティング株式会社
庭山 一郎様

花王株式会社
廣澤 祐様

ネスレ日本株式会社
村岡 慎太郎様

続いて、 Web人 of the yearの贈賞です。

日本放送協会
蔵重 龍様

蔵重様から、受賞のお言葉を頂戴いたしました。

NHKの蔵重です。
先ほども紹介いただいた通り、ネット社会の健全化に大きく寄与したと言っていただいたことは、本当に光栄に思っています。

我々の取材チームは最初からネット広告を取材するということだけではなくて、
ネット広告という観点からネット社会を見せようとネット社会だけではなくて、今の現代社会をきっちりと見つめようという思いでやってきましたので、本当にチーム一同喜んでおります。
どうもありがとうございます。

それでちょうど我々はネット広告の闇の取材を始めてもう1年半ほどになるんですけれども、やはり当初強く感じていたことは、ネット広告自体の若しくはそのネット広告に関わっていらっしゃる皆様、広告主、広告代理店、数多くのプレイヤー、プラットフォーマーの方もいらっしゃいますけども、そういった人たちが、一言で言うとやはりアドテクノロジーに飲み込まれてしまっているのではないかということでした。

やはり、アドテクノロジーの進化に追いついていけないというか振り回されていると言いますか、サイト管理者は広告出稿者もそうですけども、やはりインプレッションやアクセスやクリック数、もしくはSEO対策、もしくはアルゴリズム対策、それに奔走して振り回されている感じがどうしても取材していると目の当たりにしまして「ネット広告大丈夫なのかな」という思いが強くなっていって、そもそもネット広告ってどういうものなのかな、広告ってどういうものなのかなってずっと考え続ける機会を得ることになりました。

そうした中で去年の夏から秋頃にかけてだったんですけど、ある一つの映画を見まして、それは「スリービルボード」という映画なんですけども、去年、結構話題になりましたのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、スリービルボードのスリーは3つ、ビルボードっていうのは所謂、屋外の巨大広告掲示板なんですけれども、
アメリカの映画なんですが、あるアメリカの田舎町に住んでいる母親が3つの巨大広告掲示板を出したというところから映画が始まるんですが、
その母親は娘がある事件に巻き込まれてレイプされて殺されたということで、それなのに全然警察の捜査が進まないということに対してすごく憤りを感じていたんですね。
それでアメリカの田舎町の道路脇沿いの巨大広告掲示板に3つの広告を出して、
そこに私の娘はレイプされて殺された。でも犯人は捕まらない。どうしてなの?警察署長さん。という広告を出した。
その広告がアメリカの田舎町、小さな町だったので波紋を広げて、
警察からしたらそんな批判広告出されたらたまったもんじゃないので、
広告会社に圧力をかけたりして止めようとしたりだとか諸々波紋広がるんですけども、
最終的にその小さな町の社会に投げかけた波紋が人々の関係とかも変えていって、
心の内も変えていって社会を変えていったという話なんですけど、
私これ見た時に、広告って本来こういうものだったんじゃないかなって感じすごく感銘を受けまして、今メディアと広告の垣根が本当に曖昧になっている中で本来広告っていうのはどういうものなのかなって、その時にちょうどはたと思い当たって、
やはり人の心の中にある思いを率直に伝える媒体ってメディアでありメッセージであるのかなと思ったわけなんですね。

たぶんここにいらっしゃる方なら当たり前だと思ってらっしゃる方は多いかと思うんですけど、
私どちらかというと、ここからちょっと遠いところにいて広告について真剣にそれまで考えたこともなかったですし、向き合ったこともなかったので、非常に感銘を受けてそれから1年ぐらいまだ取材を続けて3つか4つ番組ありましたけれども、
その中でも単に広告が所謂マーケティングツール、マーケティングの道具になってしまうのではなくて広告の原点なのかどうか私も分かりませんけれども、その人々の思いとかメッセージを率直に伝えるメディアとかメッセージであってほしいという思い、その思いでずっと取材を続けていてこれからも続けようとかなと思ってます。

長くなりましたが、あと一個だけ言いたいことがありまして、
この一年でちょっと上から目線なんですが非常に業界が変わったかなと思ってまして、
先日発表されたアドバタイザー宣言も非常に充実した内容で感銘を受けたんですけども、
実は10月にJIAAが出された「必携インターネット広告」という分厚い冊子を隅から隅まで読ませていただいたんですけど、
非常に熱い想いが込められていて、解説本なのにこんな熱い想いを込めていいのかと言うぐらい想いがこもっていた。
インターネット広告の未来を開きたいという関係者の思いだったと思うんですけども、
何かいつの間にかそれ読んでって私一番広告とは遠いところであったんですけど、なんか遠い所にいたにも関わらずいつの間にか同志のようになっていたというか、そんな感じもして非常に打たれたのでこれは最後に言いたいなと思ってました。

どうも素晴らしい賞をありがとうございました。

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そして、いよいよWeb人大賞の贈賞です。

Web人大賞は

株式会社クラシコム 青木 耕平様

青木様から、受賞のお言葉を頂戴いたしました。

クラシコム青木でございます。
今回は大変に光栄な賞をいただきましてとても嬉しく思っております。

私のようなそれほどインパクトの大きい活動している者でない者にこの賞を与えようというふうに決めていただいた勇気ある選考委員の方、或いはWeb広告研究会の皆様にまず心より御礼申し上げます。
また私がこの賞をいただくにあたって、おそらく周りの社員とか我々を信じてくださったお客様あってのことだと思いますので、社員やお客さまに、深くお礼を申し上げたいと思っております。

最初Web人大賞という賞をいただけるという誠に光栄なお話を伺った時にとても嬉しく思ったんですが
そもそもWeb人とは何なのかとか僕はWeb人なんだろうかということをですね、結構考えました。
Web人って何なんだろう、まあいろいろ考えた末にWebで商売をしていればWeb人ということなのかなと、Webで生活してる暮らしてる、そこで営んでいるものがあればWeb人の一員ではあるのかなという結論に至りました。

その上でその今年のWeb人の大賞をいただけるということで、そのような大賞をいただいた我々として一体どんなその賞に恥じない活動が今後出来るだろうか、何を心がけるべきだろうかということを考えました。
我々がこの会社を創業したのは2006年でちょうどあの時期としては所謂Web2.0ブームというものが吹き荒れたちょっと後かその真っ最中というタイミングでした。
当時私の目から見えてたそのWebの世界っていうのはイメージとして楽市楽座のような未整備で未成熟ではありますが、そこに非常にフロンティアが大きく広がっていて、ここにはまだまだ色んなものが建てられるぞと、たくさんのチャンスがあるとそういうふうに見えておりました。

それから約15年近く経った現在やはり同じように見えてるかというと、多くの方が同じように思われるかもしれませんけれども、必ずしもWebという場所が新しくて発展の可能性が大いに広がってる場所というふうにばかりは見えない状況もあるのかなと感じています。
それは一方では成熟とか進化ということとは裏腹のことなのである意味で喜ぶべきその成熟、喜ぶべき質の高さというものが実現されてる裏腹として、何やら可能性とか冒険心とか、そういうものが刺激されるような、そういうことがなんとなく少なくなってきたかなと思っております。

今回、今年こうした、Web人大賞という、大きな賞をいただいた我々ですし、今回いろんな賞を受けてる他の受賞者の皆様の中でも、多分最も小さい事業者なのかなと思っております。
そのような我々がWeb人というWebで活動する全ての皆さんに対して何かしら少なくても貢献ができるとすれば、より新しいことに取り組んで、その新しい可能性、新しい選択肢というものをこういうことも出来るのかと、こういうあり方もあり得るのかという新しい選択肢を提示するということをこれから1年の我々の目標にしたいなと思っております。
私は希望とは新しい選択肢のことであるというふうに思っているので、
その反対、希望の反対の絶望っていうのは今ある選択肢のどれをとってもダメそうだと思う時に人は絶望するわけですが、そこに今まで考えもしなかった新しい選択肢が生まれるっていう時に人は希望を感じるのかなと思っております。

Web人大賞という栄えある賞をいただいてビジネスの規模とか、あるいは何か世の中に与える大きなインパクトという面で貢献するのは、ちょっとなかなかに難しいかなと。
それは10年後とか20年後ぐらいにそこまで到達できたらいいなと思っておりますが、
まず今年一年私ができることがあるとすればこの賞をいただいた私が何をするのかなという思いで見てくださる皆さんにこういうやり方もあるのかと、こういう選択肢もあるのかという気づきを与えられるようなそんな活動ができたらなと思っております。
今日は本当に栄えある賞をいただきましたこと応援していただけけましたこと、本当に心より感謝申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。

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今年もWeb社会全体への貢献に寄与し、活躍された皆様の受賞となりました。

そして、Web広告研究会 副代表幹事 西田健より、閉会のご挨拶をさせていただきました。

本日はお忙しい中、Webグランプリ贈賞式においでくださいまして誠にありがとうございました。
また受賞者の皆様、本当におめでとうございます。

WebグランプリはWebサイトの健全な発展を目的として優れた功績を残した企業や人物を顕彰し、
その労と成果を称える目的で開催しております。
今回で第7回を迎えました。
前身のWebクリエーションアウォードそれから、企業Webグランプリ、それから数えますと10年以上続く歴史のある賞となっております。
受賞者の皆様、そしてエントリーされた皆様もこのWebグランプリに参加、受賞されたことを是非社内に積極的にアピールをして日々の業務に活かしていただければ幸いです。

一方企業のWebサイト、オウンドメディアを取り巻く環境や位置付けこれは10年前と大きく変化してきています。本日冒頭の開会の挨拶にて、鈴木専務理事からもお話がありましたように、
先般、当協会が発表しましたデジタル広告の課題に対するアドバタイザー宣言、これはまさにそのような変化に対応して生活者のより良いデジタル体験と健全な業界発展を目指して取りまとめたものであります。
本Webグランプリの取り組みと合わせて引き続き私ども日本アドバタイザーズ協会、Web広告研究会の活動にご支援をいただければ幸いであります。
只今をもちまして日本アドバタイザーズ協会、Web広告研究会、第7回Webグランプリ贈賞式を閉会いたします。
本日は本当におめでとうございました。

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